この章の内容は次のとおりです。
製品をオーダーした時点のベース製品を「オーダー構成」(CTO)で選択し、利用可能な様々なオプションを使用して、その製品に対し異なる機能を構成することができます。様々なオプションまたはコンポーネントが製造されて在庫となり、その後、顧客オーダーに基づいて最終製品が構成され、オーダーされます。
CTOに対する予測は、2段階のプランニング問題です。まず、予測モデルを作成してから、そのモデルのオプションまたは機能に対する需要を、プランニング率とも呼ばれる従属レートに基づいて導きます。部品構成表で指定されている既存の従属レートを使用して手動で付加することもできれば、オプションの組合せに見られる履歴トレンドに基づいて従属レートを予測することもできます。モデルの需要、オプションのモデル依存需要およびオプションの非依存需要が、統計予測の実行時およびプランのオンデマンド実行時に計算されます。計算は、ベース・モデル、オプション需要または従属レートに対する需要の修正時に、リアルタイムで行うことが可能です。部品構成表を表示すると、関連する予測とともに、モデル、オプション区分およびオプションが階層で表示されます。
CTO製品の古典的な例は、ラップトップPCです。この場合、製造業者は様々なコンポーネントを見込み生産します。たとえば、ハード・ディスク、モニター、RAM、プロセッサなどが、見込み生産コンポーネントです。その後、様々なコンポーネント・オプションを選択して、オーダー要件に基づいたラップトップ・モデルを構成できます。
製品コンポーネントの選択は、コンポーネントの適切な組合せが利用できるようになっていると予想される必要があります。これが、CTO製品に対する需要プランニングの難しい点です。
オーダー構成(CTO)製品とそのオプションをプランニングするには、出荷履歴または記帳履歴を収集します。需要プランのCTOデータを構成するには、「プラン入力」作業領域の「プランニング・データの収集」ページを使用します。
データ収集プロセスでCTOオプションを有効にするには、次のステップに従います。
ナビゲータで、「サプライ・チェーン・プランニング」作業領域へのリンクをクリックします。
「タスク」パネルをクリックします。
「タスク」ドロワーで、「プランニング・データの収集」へのリンクをクリックします。
「プランニング・データの収集」タスクはオーダー納期処理以外の作業領域すべてからアクセスできます。
「パラメータ」タブのデータの収集ページで「ソース・システム」を選択し「収集タイプ」を「ターゲット」に変更します。
「需要プランニング・データ」タブをクリックします。
「需要プランニング・データ」タブで、時間枠収集オプションと、収集する1つ以上の履歴メジャーを選択します。
「追加オプション」セクションには、CTOデータ用に次のチェック・ボックスがあることがわかります。
オプションの出荷履歴を含む
オプションの記帳履歴を含む
前のステップで選択した履歴メジャーに該当するチェック・ボックスを選択します。
これらのチェック・ボックスを「プランニング・データの収集」タスクで選択した場合、収集プロセスで「製品情報管理」の部品構成表が参照され、需要プランニングのための構造が作成されます。
オーダー構成製品とそのオプションを表示するには、オーダー構成オプションを使用します。このオプションは「プラン・オプション」からアクセスできます。「プラン・オプション」の「需要」タブで表示される「詳細オプション」ダイアログで、「依存需要を含む」オプションが選択されている必要があります。
オーダー構成プロセスでは、従属レートが使用されて、非依存需要が部品構成表(BOM)の異なるレベルに分解されます。
その際の従属レートは次の2つです。
履歴従属レート: このレートは、履歴の非依存需要と依存需要との比に基づいて計算されます。
既存従属レート: このレートは、「製品情報管理」でユーザーが入力した情報に基づいて計算されます。
「依存需要を含む」オプションを選択すると、プランニング率履歴計算を制御する3つの追加オプションが選択可能になります。
プランニング率履歴期間
プランニング率履歴計算メジャー
プランニング率計算レベル
「プランニング率履歴期間」で、履歴従属レートの計算で使用される履歴の長さを制御します。
「プランニング率履歴計算メジャー」で、プランニング率履歴の計算で使用されるメジャーを制御します。
その際のオプションは次の2つです。
オプション出荷履歴
オプション記帳履歴
履歴メジャーに適合するオプションを選択します。たとえば、オプション出荷履歴は、出荷履歴とともに使用されます。
「プランニング率計算レベル」で、履歴従属レートの計算に使用されるデータの集計レベルを制御します。
事前に定義された2つの表を使用して、オーダー構成製品を表示できますまた、これらの表を基にして、あるいは参照して、独自の表を作成することもできます。
この表を使用して、最終製品とその基礎になっている部品構成表(BOM)の構造を、顧客のコンテキストで表示します。
表には次の内容が表示されます。
最終出荷履歴
基礎となっているオプション区分およびオプションの予測
どちらのタイプのプランニング率値も表示可能で、両者を切り替えることもできます。予測およびプランニング率に変更が加えられると、部品構成表全体にリアルタイムでそれが反映されます。
この表を使用して、最終製品とその基礎になっている部品構成表の構造を、組織のコンテキストで表示します。
表には次の内容が表示されます。
最終出荷履歴
基礎となっているオプション区分およびオプションの予測
どちらのタイプのプランニング率値も表示可能で、両者を切り替えることもできます。予測およびプランニング率に変更が加えられると、部品構成表全体にリアルタイムでそれが反映されます。
既存プランニング率は、部品構成表のソース(多くの場合「製品情報管理」)でユーザーが入力した内容に基づいています。履歴プランニング率は、ベース・モデル内における個別オプションの、直近平均使用量に基づいています。
履歴プランニング率の計算は、プラン実行時に行われます。非依存需要または依存需要の値を修正した場合、プランが再度実行されるまで、プランニング率の値は修正されません。履歴プランニング率の計算が行われるデータ集計は、需要区分、品目、または品目および組織です。